笠置山麓に古くからある家庭には必ず植えてあるお茶の木。
今は農業をする人自体が減ってしまいましたが、シーズンになるとどの家庭でもお茶摘み作業が行われていました。

私も小学生までは家族でお茶摘みしていたよ
その緑茶の葉を加工した紅茶づくりを体験してきました。
実は紅茶は緑茶と同じ葉から作られているんですよ。
ワークショップには家にお茶畑がある人、お茶の葉を有効活用したい人、和紅茶を作ってみたい人が集合しました。
今回の和紅茶づくりの先生は、豊橋でお茶づくりをされているごとう製茶さん。
国産紅茶グランプリ1位を2度獲得されている んです!
(平成28年と平成29年の開催で1位を獲得)>> 受賞詳細のページはこちら
今回は紅茶のプロから学んだ自家製のお茶づくりをお伝えします。
自家製和紅茶の作り方
紅茶づくりの手順は次の4工程です。
①萎凋(いちょう)
②揉捻(じゅうねん)
③発酵
④発酵止め・乾燥
①萎凋 24時間

紅茶づくりの前日にお茶を摘み、室内でしおらせておきます。
だいたい24時間くらい置いておけば良いそう。
重量の目安は3割減。
摘んだときの重さが100グラムだとしたら、しおれてから70グラムになっていればOK。
こんな感じで水分が3割減ったらお茶づくりを始めることができます。
今回は主催の方に手で摘んだものを用意していただきました。
摘みの方も手で摘む、ハサミで摘む、機械で摘む…とさまざま。
手摘みの良いところは良い茶葉だけを採れることです。
でも、これだけの茶葉を用意するのは中々大変!主催の方に感謝です。

手摘みをしていた子どもの頃
摘んでも摘んでも終わらないよー!
って泣きながらお手伝いしていたよ
②揉捻 1時間

茶葉を揉んで発酵させていきます。
はじめは優しく触るくらいで。
強くしすぎると葉からプチッと音がして千切れたり折れたりしてしまいます。
絶対強くしてはダメなわけではないですが、強くすると味が濃くなるんだそうです。
ギュッと揉んだり、ちぎったり、細かくしたり、よく揉むことで濃くなるので、濃いのが好み方良く揉みます。

最初は優しく、だんだんと強くしていけば自然と濃い味になっていくよ
だんだんと回数を重ねてじっくり揉んでいくと、水分が抜けてしんなりしてきます。
イメージはほうれん草のおひたし。
私は薄めが好みなので優しく揉みました。
葉から水分が出て手がうっすら緑色になりました。
その頃には手にお茶の葉の癒やしの香りが染みついています。
参加者みんな、手で顔をおおって香りに癒やされました。

摘み立てのお茶の葉はとっても良い香り
思わず噛んでみたくなるよ
子どもの頃やったけど、実際は香りと違ってすごく苦いんだ~!
でも良い経験だから、子どもたちには噛ませてみたよ!
③発酵 3時間

十分に揉み終わった茶葉を濡らしたフキンに包み、発酵させていきます。
今回は時間がないので2時間弱の発酵です。
発酵の最低時間が3時間なのだそう。
温度は30℃温度計で測って確認しながら進めます。
33℃以上だとクセが出てしまうので注意が必要なのだそうです。
フキンが乾いてしまったらまた湿らせるなどして管理していきます。

茶葉の温度が30度を超えていないかきちんと計ります。

こんな便利な温度計があるってはじめて知ったよ
参加者みんな欲しくなっちゃった!

そして時短で発酵させたものがこちら。
発酵時間が短いいので紅茶らしくないですが、ほんのり茶色をしています。
発酵が短いと青臭く、紅茶の味に響くので発酵はきちんと時間を取った方が良さそうです。
発酵止め・乾燥(一時間)
ホットプレートに茶葉を入れて発酵を止めます。
100~120℃に熱したホットプレートで1分半熱します。


発酵止めの間はホットプレートの温度が高いので焦げないように、しっかり混ぜ続けます。
素手または箸などを使います。

私はドクダミ茶づくりで慣れているから素手でしたよ
その後じっくり乾燥させていきます。
50~70℃くらいで1時間ほど乾燥させます。

どんな方法で乾燥させても良いそうで、扇風機やドライヤー、陰干しもOK!
時間がかかってしまうのでカビに気をつけて。

実際には人数の関係上、ホットプレートが上手く使えず
1時間で乾燥はできなかったの。
家に帰ってさらに1時間かけて乾燥させて完成したよ!
完成した茶葉

水分が残っていると茶葉がカビてしまうからしっかり乾燥させました。
折ったりしていないから市販の茶葉より大きいですね。
色も発酵時間が短いので茶色と言うより黒っぽい。(ひじきっぽかも)
経過を比べてみる
スタートの状態

発酵後

乾燥後

青々した若い芽が、発酵後茶色っぽくなり、乾燥させてギュッと小さくなりました。
手に乗きらないほどの量の茶葉が両手いっぱいサイズへと変化しました。
一芯二葉でたくさん摘んだ緑茶の葉が手間をかけて和紅茶へと変身を遂げましたよ!

ほぼつきっきりで5時間!
手作りのお茶って時間も思いもこもっていてとっても価値があるね!!
試飲

水出し紅茶を作りました。
茶葉は黒く見えますが、水を注いでみると、紅茶っぽい色になりました。

発酵時間が短いからかちょっと青臭さが残っていたよ
緑茶に少し近い感じかな?
やはり、発酵時間はきちんと確保して茶色になるまで待つ方が紅茶らしい味になるようです。
日本茶と海外のお茶
お茶は主に大陸系、台湾系、日本系の3つに分かれるそう。
台湾の紅茶は甘めで飲みやすいそう。
なんでも、日本の統治のなごりで渋みを嫌うそうです。またその名残りで仕事も丁寧なのだとか。

写真はインドの茶葉。日本の茶葉よりも大きいんです。

右のダージリンの葉が日本の茶葉に近い大きさだね
あたたかい土地で作られるから新芽が出るのも速いそうで、ブラジルの茶葉は14日で新芽が出るのだそう!
まとめ

今回、緑茶の葉があれば紅茶が家でも作れることがわかりました。
すごいですね!
うちにはもう茶木がないのですが、近所の方にお願いしてもらえばいつでも作れちゃうかも!?
一番茶より二番茶の方が香りが軽いという情報も得たので、お茶摘みが終わったら声をかけてみるのもありかもしれません。
ごとう製茶さんでは紅茶づくり体験もされていますのでよろしければ体験してみてください。
ごとう製茶さん のホームページ >> ごとう製茶
お茶の購入はこちらから >> yahoo!sショッピング
最後まで読んでくださりありがとうございました。